外出自粛時に読みたい京都検定3分コラム

塩原直美の「学習帖落書きコラム」(第2回:国語②)

皆様、体調はいかがですか?さてプロフィールにもありますが、私は長年、BS朝日の京都番組(「京都ぶらり歴史探訪」水曜日夜)の制作スタッフの一人となっております。受講者の方からも、番組への様々な叱咤激励をいただきます。ありがとうございます。
外出自粛で、京都や歴史のテレビ番組、それら録画を見る時間が増えた方も多いかと思います。私が京都検定の勉強に励んでいた頃は、紙を用意し、漢字を書きながら視聴していました。「当然、書ける」と思い込んでいる語句は、なかなか練習しないもの。だからこそ、テレビに出てくる基本語句は視聴しながら効率よく「確実な得点力」にしていきました。検定の神様に見放され、叱られないよう、ボ~っとテレビを見ないように心掛けましたね。
試験中は「慌てる・上がる・焦る・力(りき)む」など平常心が保てず、「あれ?浮かばない、書けない、思い出せない」に陥ると、負の連鎖が始まり、頭も答案用紙もまっ白...(撃沈...涙)。それだけは避けたい、実力を出し切りたいですよね。もし、良かったら"テレビで漢字練習"お試しください。

さて2回目。先日のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」の第13話(12日放送)で、いよいよ秀吉(佐々木蔵之介)が登場。字の読めない秀吉が駒(門脇麦)に読んでもらった「あの書物」...恐らく吉田兼好の「徒然草」の92段「弓の師」の場面です。「徒然草」は三大随筆の1つで鎌倉時代末期に書かれました。"無常観を描く、王朝へのあこがれ、隠者文学"などと言われ、見聞、随想が「つれづれなるままに~書きつくされ」ています。先ほどの弓の師や賀茂競馬の記述は「体育」、有名な黄鐘調の鐘(妙心寺の国宝)の話は「音楽」、法成寺の九体阿弥陀堂について記しているので「九」という数字を捉え「算数」という振り分けして今後の「学習帖」講義を進めようと企んでいます。同じキーワードなのに、科目ごと何度も何度も登場させることで覚えるチャンスときっかけを増やす、それが狙いです。合わせて吉田兼好や徒然草のゆかりの地を押さえることも大切。吉田神社、石清水八幡宮、双ヶ岡、仁和寺などなど...。毎年4月には双ヶ岡の麓、長泉寺(非公開)で「兼好忌」が行われているとのこと。
「麒麟がくる」を見ていて、秀吉の手にしていた書物「徒然草」をきっかけに、2回目の今回も「国語」のノートからお届けしました。木に登った「お猿さん」キュート。


・・・講師プロフィール:塩原直美


(画像:双ヶ岡から仁和寺を望む)

 

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